衝撃の舞台。ただただ衝撃でした。
一晩たち、落ち着いてみても、うまく言葉では説明できません。
感覚をすべて埋め尽くされて、何かわからないもので塞がれてしまうほどの。帰路につきながら、しばらく呆然としていました。不思議なことに舞台の内容を思い返すわけでもなくただただ呆けてしまって。日常に回帰していくのに時間がかかる、という体験をしました。
その正体が何かと言えば、幸四郎さんの舞台における圧倒的な力なのだと思います。
脚本がいいとか、役者がうまいとか、演出が面白いとか、考える間もなくねじ伏せられてしまう。
勿論よい脚本なのでしょうし幸四郎さん以外の役者も素晴らしいのだと思います。でもそういうアレコレを考える前に、感じさせられてしまう。感覚を引っ張りだされてしまう。
あとは、モーツァルトの音楽、の魅力です。日常を生きるために閉じた感覚を開かせて舞台のすべてを受け入れさせるのに、なんと、有効、という言葉ではつまらない。雄弁、でも足りない。魅力的、ユーモラス、衝撃的、愛らしい、チャーミング、しとやか、心に響く、etc...ありとあらゆる賛辞の似合う美しい調べ、モーツァルトの音楽の力。
モーツァルトのオペラを知っていると面白い台詞もちょこちょこ出てきます。しかし、それはちょっとしたエッセンスでしかありません。くすっと笑えるかどうかというだけ。
知らなくても、最終的には幸四郎さんの舞台力とモーツァルトの音楽によって、あの不思議な感覚のところに連れていかれてしまうのだろうと思います。
誤解を恐れずに言いましょう。同じ時期に何回も通って見るタイプの作品ではありません、少なくとも私にとっては。
あまりにこの舞台が完成されているから、でしょうか。
舞台の成長を楽しむものではないのです。ただただ完成されたそれを拝受しにゆく。
そして、見るとあまりに自身の感覚を奪われてしまうからです。何回もこんな体験をしたら、たぶんどうかなってしまう。
(また再演のときはもちろん見に行くと思います。でもそれも、毎回、1回だけ。)
ぜひこの観劇体験を、みなさんもぜひ。機会が合いましたら。
記録用、キャスト表(チラシ裏)
(あとで追記 )
(自分メモ用に観劇後のツイートまとめ)
筆舌に尽くしがたいとはこういうことか。
— andante (@andante_presto) 2017年10月2日
私は幸運だったのだ。#AMADEUS pic.twitter.com/2HkyEOKMmJ
感性が全部埋められて塞がれてしまったから、言葉にならない。言葉がない。#AMADEUS pic.twitter.com/if2BKZd29q
— andante (@andante_presto) 2017年10月2日
買わない予定の筋書も買いました。
— andante (@andante_presto) 2017年10月2日
(松竹歌舞伎会の割引券使えますね)#AMADEUS pic.twitter.com/0lw4k4sT8k
パンフにこれまで幸四郎さんが演った #AMADEUS のポスター写真と出演者リストが。染五郎さんは1993~2004年にご共演。
— andante (@andante_presto) 2017年10月2日
観劇前は染五郎さんモーツァルトを見たいと思っていたけど、見終わってからは、モーツァルト役は20代~30代前半くらいの若い方が合っているんだなと思った。
自分からでもスタンディングオベーションしたいと思った舞台は初めてかもしれません。でも涙でぼろぼろで立ち上がれないでいたら何回目かのカーテンコールでぐわってスタンディングオベーションになり、万雷の拍手。 #AMADEUS
— andante (@andante_presto) 2017年10月2日