お芝居つれづれときどき音楽

歌舞伎のこと、音楽のこと、いろんなこと、気の向くままによしなしごとを。

朧の森に棲む鬼@ゲキシネ

だいぶ経ってますが、ゲキシネで見てきました。ツイッターまとめつつ感想追記。

だんだん這い上がって、衣装も変わって悪さが露骨に出てきて色気も増してくるんです。最初からひどい奴なのは見えているのですけどね、人の女房売り飛ばしたり。

ライが最後に朧の森に取り込まれていく滝の場面。パンフで中島さんが、いのうえさんんがやりたいラストシーンがあると仰っていたのはこれなのですね。いやーインパクトありました。

ライがキンタにひどい扱いをしたとき、マダレがライに対して少し気持ちが違う方に行く瞬間の深みが凄い。後半、完全に決別するときの「らしくねぇなあ、妹助けるためにお前敵に回すとはな!」「お前に言われたから掘ったんじゃねぇ、物心付いた時から絡みついてんだよ、俺の運命の蛇はな!」のくだりも大好き。

でもよく考えると、それではあまりに自分の気持ちに近づき過ぎて演技と本気の境が混じってしまいそうだから、あえて自分らしくない「女らしくしなだれかかる」演技で騙そうとしたのかもしれない。

すべてが終わって、ツナの
「こんな激情に駆られることは もうないのだなと思っただけだ…」
という台詞が辛い。ライを殺すことだけが残された正義、と言い繕うツナを

「正義なんかじゃねぇ そいつは復讐ってんだよ!」

と嗤い

「旦那のことなんか欠片も思っちゃいねぇ、俺のことで頭がいっぱいだろう」「好きも憎いも同じことなんだよ!」

とのたまう、ライの言葉通りになってしまったような…。妹を見捨てないお兄ちゃんマダレがいるので死ぬことはないだろうけれど、なんだか心配なツナ様である。

 

あ、なかなか露骨なシーンがいくつかあるので苦手な方はそっと目を閉じましょう。もう少し描写控えめだと嬉しいけどこういうノリなんだろうな。ちょっと正面からのアノ絵は苦手であった。

でもキスシーンは色気たっぷりで最高。ツナ様の顎掴んで接吻してさらに顎をぐいと持ち直して深く口づけるところとか、私のツナ様に何すんのー!(え)と思いつつ理性が飛ぶかと。自粛せねばならないことを言いそうになるくらいな色気。そして全体的に悪い染五郎さんが存分に見れて大変満足でした!

衛星劇場でも放映してくれたので、録画がいつでも見られるのですよ…ふふふ…。