お芝居つれづれときどき音楽

歌舞伎のこと、音楽のこと、いろんなこと、気の向くままによしなしごとを。

2018年4月御園座新開場、高麗屋襲名

開場式の記事

開場式:2018/3/28

一般公開されない開場式では三番叟を幸四郎さんが舞われたとか。こけら落としと言えばこの舞踊。いつぞやトークで、ご自身が一番やられた舞踊は三番叟、ともお話されてました。お客様が多かったため開場式を二度執り行ったそうです。

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初日行ってきました

対面の幕開きで「御園座こけら落とし!」「待ってました!」「おめでとう御園座!」と大向こうが。

口上

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歌六さん「美少年の誉れ高い染五郎くんは残念ながら学業優先のため…」美少年ネタ来た笑

鴈治郎さん「3年前に襲名させていただきました中村鴈治郎でございます。壱太郎で吉田屋が出るというので相手役は私かと思いましたら、新幸四郎さんでした」会場笑「上方のお芝居もぜひ、しかしあまり私の領分を侵さぬよう…」
対抗意識(^^)(^^)(^^)

秀太郎さんが「新染五郎くんも含めて益々の…」と、出演していない染五郎くんのことも触れてくださっていて嬉しかったです(*´-`)
みんなのお母さん…だいすき…(*´∇`*)

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口上のセットは背景が歌舞伎座と異なり、緑の背景に桜模様、四ツ花菱と浮線蝶があしらわれて春らしい装い。ここでも三ツ銀杏はお休みでしたね。

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廓文章

伊左衛門みたいなひとは現実にはイヤですが(コラ)、役者さんの魅力で可愛く見えてしまう不思議。紙衣が破けるのを心配する姿とか、廓に通してもらって夕霧を待ってうろうろしたり、壁にもたれかかったり、三味線弾いたり。

夜の部は口上がない代わりか、襲名をお祝いして秀太郎さん仕切りで大阪締めをしました。関西圏以外の方は大阪締めを調べておくと吉です(^^)3回目の叩き方が独特。
去年大阪松竹座の船乗り込みで大阪締めする仁左衛門さん動画を延々見てたから覚えてて助かりましたー←

上方式を見たことがないので今回の東京式の清元になったときの違いはわかりません。今度上方式も見てみたいなぁ。できれば仁左玉で…(><)

かかったら通いますわ、ほんま…

勧進帳

(勧進帳でがんじろはんの義経見た瞬間、丸い義経だな…て思ってしまいました。ご、ごめんなさい!!1月のしゅっとした義経が脳裏に残ってたから!!!)

梶原平三誉石切

芝居として一番見ごたえがあったのは、ノーマークだったこちらでした。

一瞬一瞬、ほんとうにその役のひとを生きてるのですよね、吉右衛門さんは。梶原平三以外のなにものでもない。逆説的ですが、演じていないみたいにすら見えます。演技だということを忘れさせる演技。

 

鶴瓶花街酔醒

妖刀に魅入られてからの変貌ぶりもなかなか。日を重ねるごとに狂気も増していったという話なので、歌舞伎座でかかったらまた見に行きたいです。

御園座内の様子、外の設備など

 

襲名関連グッズ

写真入らないと初日時点では聞いていたのですが、会期も後半になってから写真が入ったとの情報が…。御園座さん謎です。。

お弁当などの物販が狭い廊下でも行われているので混雑してなかなか大変な印象でした。

御園小町、お昼ご飯など

 

御園座さんのざんねんなところ

初めての御園座さん、2階席後ろからも花道七三が見えますしお手洗いの数も多かったり食事処も安い、よい劇場だと思うのですが、巷で話題のチケット問題がざんねん…。4月は一般発売の段階でS席完売でしたが、直前に全席種戻るという。初日はさすがに満席でしたが、上演中、花横で役者が演技しているときに関係者用らしき花外の高い位置の前方席を出入りしたり席にいてもヒソヒソ話してるスーツの方々がいたり(花道見ると目に入ってしまうことに気付かないのでしょうね?)、演劇への敬意、観客に対する意識の低さを感じたり。経営方針がずさんなのか営業・広報がだめなのか、まともな方がテコ入れしてくださらないと駄目でしょうねぇ。改善されるまでは御園座さんで歌舞伎がかからないといいな。そんなことを思ってしまう旅路でした。

なんだかんだ、発売日に走れば良席がちゃんと取れる歌舞伎座はいいなぁ。