お芝居つれづれときどき音楽

歌舞伎のこと、音楽のこと、いろんなこと、気の向くままによしなしごとを。

20181008 松本幸四郎ディナーショー@雅叙園

去年に続いて、行ってまいりました。

弁慶の舞と連獅子(それぞれ一部分)を一夜限りの舞台で見られるなんて、感激しました。しかも弁慶は滝流しの初めの部分だそうで。小道具の白紙の勧進帳も見せてくださって、昔は紙が破れることがあったそうだが今は紙と紙の間に繊維が入っていて破れないようになっている、という仕組みも教えてくださいました。

三大襲名のお話をなさる中でお父様のお話、「アディショナルタイムとか行ってますけど、来年ラマンチャをやるそうで。息子の僕から見てもまだまだ元気」と(^^)

白鸚さんのラマンチャ、ぜひ拝見したいです。

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マイム風の踊りはおかしくて、朝寝坊→着替えて出かける(※着物)→歩道橋を歩いて…→雅叙園幸四郎ディナーショーにたどり着くとゆー(笑)。始める前に「こういう設定です」と途中まで説明なさって、「説明しておけばそう見えなくてもそう見えますから、モノマネでも、『僕ドラえもん』(←声マネ)って名乗っちゃえば早い」と(笑)。しかしよく踊りながら解説をしゃべれますね?驚きです。踊り終えて

「これが今日の一番の大作だったので…ほっとしました」

襲名の合間にこんなこと考えてらしたんですねー(^^)

照れると耳に手をやる仕草(^^)

連獅子は踊り終えた後に蝶々の差し金をご自身でも持って解説、「…追いかける方はやってるんですがこれ(蝶々)をやるのは初めてで…」と楽しそうに蝶々を操って、段々前に出てきたと思ったら一番前のお客さんの頭に蝶々を止めてました。わぁ…自由(笑)。

答えに詰まって、冗談で「そんな簡単なもんじゃねぇんだよ(凄むフリ)」と幸四郎さんが仰ってもキラキラした目で見つめ続ける少年の純粋な眼差しが(^^)

で、「そこ(六方)に辿り着くまでもきついのですが、最後に出し切ること」というようなことを仰っていたかと…(悩む幸四郎さんが可愛すぎて記憶が曖昧です)

他に質問は、

Q.操り三番叟で見えていないのに後見の方とタイミングが合うのはなぜ?

A.企業秘密です

Q. 体力が必要なお仕事ですが何か身体づくりはしていますか?

A.してません。ジムに行ってから舞台に出ると僕の場合大変なことになるので、エネルギーをジムで使ってしまうので(笑)

Q.博多座で25日間伊達の十役と鏡獅子、大変な演目をされていましたが、体力を持たせるために気を付けていたことは?

A.博多座の場合は音がよい劇場なので劇場に助けられていました。

Q.南座勧進帳で滝流しを入れて上演される意気込みは?

A.父の襲名の時は滝流しをやったので、これで父の弁慶を全て受け継ぎたい。また、回数ではないですけど南座で100回目の弁慶になります。

Q.舞台写真で気に入っている写真は?

A.気に入っているものは…ないですねぇ、反省材料になってしまう。ただ、数十年経って見たときに「意外と大丈夫じゃないか」と思うことはあります。

とのお答え。相変わらずストイックというか、自分に厳しい幸四郎さんでした。

あと、質問タイム締め切った後に「はいはいはーい」って手を挙げてる男性がいらして、おお凄いなぁ…と思っていたら幸四郎さん、「同級生の〇〇くんです」と。お身内だったのですね、しかし紹介だけして「時間がないんで」と質問はスルー(笑)。

幸四郎さんが助六やるときの揚巻はどなたなのでしょうね、初役のときの相手役は経験者から?それとも仁左衛門さんと玉三郎さんのときのように初役どうし、もありうるのでしょうか。そうそう、助六の話の時に幸四郎さんが「今月は仁左衛門のおじさまが…」と仰って、推しの口から推しのお名前が出るしあわせを噛みしめていました…(*´-`)

トークの中で、新作もいろいろとやってきたというお話の中で、

・歌舞伎NEXTは水面下というか地下で動いています

・新作も準備中

というキーワードもあり、古典も新作も益々今後が楽しみです。

しかも踊った直後にトーク、ちょっと息整えつつ、よくしゃべれるなぁと。幸せなひと時をありがとうございました!

お料理

食事は和食フルコースでした。秋なので銀杏をかたどっていたり、もみじが飾ってあったりと目にも楽しいです。


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各テーブルに名前がついてるのですが、

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右下の「鼓」が少々珍しいなと。幸四郎さんが鼓お好きだからでしょうか?

美味しいお食事に舌鼓を打ち、ご飯のあとには楽しいショー。夢のような時間でした(^^)来年もまた行きたいです!